今回はラオスを支援している学生団体の一つ『suung』のメンバーの一人がラオスで行ったボランティアの体験談を記事にしてくださいました。
ラオスの田舎での貴重な体験が書かれていますのでぜひ最後までご覧ください。
ラオス__そこは私にとって安心と刺激を同時に感じられる場所だった。
2023年末から2024年始にかけて、ラオスの田舎町に行ってきました!
私が滞在したのは、ラオスの南部に位置するチャンパーサックという場所。
首都ビエンチャンを訪れたこともなければ、リゾート地のルアンパバーンに行ったこともない。だから、ラオスの全てを語ることなんてできません。
裏を返せば、ラオスの田舎町を旅の目的として行く人は多くないと思うので、参考までに私が田舎町で何を感じ、何を考えてきたのかをご紹介します!
今まで8カ国に行ったことがありますが、1番地元を想起させたのがラオスでした。
夜空を見上げると星が瞬いていて、早朝から人が動いている。あたり一面を畑や川が埋め尽くしていて、自然が豊かであることを全身で感じられます。
閑散としすぎず、都会過ぎず。自然と共存している感じが地元にそっくり。
私はアジアとヨーロッパに滞在経験がありますが、ラオスを除くとほぼ全ての国で英語が通じました。
でも、ラオスの田舎ではほぼ通じません。
お店のメニューはラオ語だし、ゲストハウスの人も英語で会話はできない。
実は私の地元も英語が話せる人はあまりいないので、逆に安心しました。
おしゃれなオフィス街でバリバリ仕事する。英語を使って海外の企業さんとMTG。憧れるけれど、時折そんな理想に疲れてしまうことがある。
だけどラオスにも地元にも、何もない自分に確かな居場所があって、等身大の自分を愛せる雰囲気があるところが大好きなのかもしれません。
言葉が通じなくても、ジェスチャーやGoogle翻訳でどうとでもなります。むしろ、お互いが目を見て話し、なんとか伝えようと理解しようと歩み寄るその瞬間に文化交流の尊さが感じられます。
ラオスは時計があまりありません。時間に追われて生きている雰囲気は微塵も感じられず、とにかくのんびりゆったりした温かい空気が漂っています。
だから、
・人混みが苦手で、ひっそり自分と向き合う時間が欲しい人
・色々なことに追われて疲れてしまった人
にはぜひオススメしたい場所。
しかし不思議なのが、のんびりゆったりしているのに住民は朝4~5時には活動を開始するし、待ち合わせには全然遅れてこない。
時間を有意義に過ごしているように見て取れて、自分の生活を見直したくなりました。
実際に私は日本にいるよりも長い睡眠時間と毎日の食事で、健康的な暮らしを送れていた気がします。(ちょっと野菜不足だったけれども…)
日本に暮らしていると、日本人特有の感覚や慣習、社会の仕組みを意識する場面はそう多くありません。
ラオスに行く前、少しだけラオスについて調べましたが「頭を触ってはいけない」「社会主義国」「ワクチンは打った方が良い」などどれも事実としてそれ以上でもそれ以下でもなく受け取っていました。
しかし実際に渡航してみると、これが文化の違いだと実感するエピソードがあります。
例えば、昼食は一店舗で食べてはならないというもの。
お昼ご飯を食べようとしたとき、私たちが意識することはお店までの距離、値段、美味しさ(口コミ)といったところでしょうか。
しかし、ラオスでは利益が一店舗に集中しないことを意識しなければなりません。
通りを挟んで、ほとんど同じ値段の料理を提供するお店が共存し続けられるのは、安さやクオリティを競ってお客を引き入れずとも、客が勝手に分散してくれるからかもしれません。
私は少し大所帯でラオスに滞在していたので、複数の店舗に分かれるよう指示されました。
社会主義というキーワードを実体験として落とし込めたのはこの瞬間でした。
他には、子供達が胸ポケットにお札を入れているということ
誠に失礼ながら、勝手に貧しいというイメージを持っていたため自由に使えるお金を厳重に管理するでもなく、子供たちの制服の胸ポケットに無造作に突っ込んであることが衝撃的でした。
そのお金を使って学校横の簡易的な売店でお菓子を買ったり、ジュースを買ったり。そして、友だちに頂戴と言われれば、分け与えるし、お金そのものさえ渡してしまう。
確かに身体は小さいし細くはあったけれど、飢えているようには見えず、むしろ皆でシェアすることが当たり前とされる光景に思えました。
「お金」への捉え方がこうも違うと、異国に来た感覚を全身で感じられるのでとっても面白い。
田舎町まで何をしに行ったかというと、小学校で授業を教えに行きました。
校長先生一人で子供たち何十人に教えていたり、教室が2つくらいしかなかったり。
お世辞にも教育水準が高いとは言えません。
でも子供達に授業をすると、授業をするのが楽しくなるほど食いつきがよく、子供達は学ぶ楽しさを知っているのだと嬉しくなりました。
学ぶことは本来、とても喜ばしいことであるはずです。でも私たちはいつしか考えることを放棄して、提示された課題をこなし、学ぶ楽しさを忘れていってしまう。
ラオスのこどもたちは、出された問いに正解して嬉しい気持ちを全身で体現してくれます。
今後は、わからないことを自分なりに考えて答えを導くワクワクを教えていけたらいいなと思いましたが、教えるというよりも持っていることに気づいてもらうという表現の方が正しいのかも。
遠い国からよくわからない人がやってきて突然授業をし始めたけれど、子供達はそれを受け入れ、遊びに誘ってくれて、お別れの時には涙ぐんでくれる。
ボランティアの正解なんてわからないけれど、わからないことを自分なりに考えて答えを導くワクワクをまずは自分が実践しようと渡航中もたくさん考えた。みんなにもこのワクワクをお菓子やジュースのようにシェアしたい。
ラオスは気候も人も温かくて安心するけれど、文化の違いに沢山の刺激をも受ける。今悩み事がある人、忙しくて自分と向き合う暇が無い人。
一度ラオスを訪れてみてはいかがでしょうか。
何もないようで何でもある場所。それがラオス。等身大の自分で飛び込んでみると、何かが変わるかもしれません。
(変わらないことも新しい考え方に気づき変わるということ)
いかがだったでしょうか?
東南アジアの秘境ラオスしかもその田舎の村でのボランティア。なかなかできない経験をされていると思います。
ラオスに行くとほとんどの人がまた行きたいと言うと同時に、今の自分が本当に幸せなのだろうかと考え直す方もいるみたいです。
普段と違う価値観に触れると、新しい考えが生まれることがあると思います。
忙しい毎日から少し離れるためにも、ラオスに行ってみてはいかがでしょうか?
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